前回の「【入門】アドオンを始めるには Part 1: 環境構築編」で開発の準備が整いましたね。いよいよ実際にアドオンを作っていきましょう!
今回は、モブの性質を書き換えるその前の段階として、アドオンとして成立する最低条件を満たした「空っぽのアドオン」を作成します。このアドオンをワールドに適用し、今後開発を続けられる環境を整えるのが目標です。
要素が多く、この記事が一番大変な「山場」になりますが、頑張ってついてきてください!
1. 開発の前提!アドオンの適用パターンを知ろう
すごく大事なことなので、前提として、アドオンがワールドにどのように適用され、結びついているのかを解説します。
まず共通事項として、アドオンをインポート(マイクラ内に取り込む)した後、ワールドの設定画面からリソースパックやビヘイビアパックを適用することで、ワールド内で使用が可能になります。

しかし、その適用方法には大きく分けて2パターンあります。(今回は説明を省きますが、厳密には3パターンあります。)
- 引用形式: ワールドを開くたびに、マイクラ本体がアドオンデータを別の場所から引用して使用する。
- ワールド格納形式: アドオンのデータ自体が、そのワールドのセーブデータの中に格納されている。
🚨 開発は「ワールド格納形式」がおすすめ
引用形式はワールドを配布するときにアドオンが自動で同梱されず不便だったり、バージョン管理の観点から不向きだと個人的に考えています。
そのため、今回は開発に適した「ワールド格納形式」に持っていき、ワールド内のアドオンを直接改変して制作できるようにします。
2. マイクラのセーブデータにアクセスする準備
空のアドオン制作を始める前に、マイクラのセーブデータフォルダに簡単にアクセスできるように準備しましょう。アドオン開発はマイクラのセーブフォルダを直接触る作業が多いためです。
2-1. 隠しファイルを表示する設定
マイクラのセーブフォルダは「隠しファイル」設定によって非表示になっていることがあります。先に設定を変更しましょう。
- エクスプローラーを開きます。
- 右上の「表示」タブ(または四本線マークの「表示」)を選択します。
- 「表示」メニューから「隠しファイル」にチェックを付けます。

2-2. com.mojangフォルダのショートカット作成
次に、セーブデータの大元である「com.mojang」フォルダへのショートカットを作成します。
- 以下のパスを開きます。C:\Users\ユーザー名\AppData\Roaming\Minecraft Bedrock\Users\ランダムな数字列\games\com.mojang
- 「ユーザー名」は、
defaultやご自身のPC名など、環境によって異なりますので各自見つけてください。 - パスの中の
com.mojangフォルダのショートカットを、デスクトップなどのわかりやすい場所に作成しておきましょう。
3. 空っぽアドオンのファイル構成を作成する
お待たせしました。それでは実際に空っぽのアドオン(まだ機能の入っていないリソースパックとビヘイビアパック)を作成していきましょう。
アドオンの基本は、manifest.jsonという一番大切なファイルで構成されます。これは「このフォルダ全体がアドオン(リソース/ビヘイビアパック)である」という情報を定義するデータです。今回はこれしか使いません。
3-1. フォルダの作成とマニフェストのコピー
- デスクトップなどわかりやすい場所に、好きな名前のメインフォルダを作成します。(今回の説明では
アドオンテストという名前として進めていきます) - その中に、
resource_packとbehavior_packというフォルダを作成してください。 - 前回の環境構築編でダウンロードし、展開しておいたバニラのアドオンを開きます。
- バニラアドオンの中にある、
resource_packのmanifest.jsonと、behavior_packのmanifest.jsonを、先ほど作ったフォルダの中にそれぞれコピー&ペーストします。
【ファイル構成の確認】
アドオンテスト(任意の名前)
├── resource_pack
│ └── manifest.json <-- (バニラリソースパックからコピー)
└── behavior_pack
└── manifest.json <-- (バニラビヘイビアパックからコピー)
⚠️ 注意!
リソースパックとビヘイビアパックの
manifest.jsonを間違えて逆にペーストしないように注意してください。
4. manifest.jsonの編集(新規アドオンとして定義)
コピー元のmanifest.jsonは、公式の配布しているサンプルなので、自分の新しいアドオンとして扱ってもらうように内容を書き換える必要があります。
4-1. リソースパック (resource_pack/manifest.json) の編集
リソースパックのmanifest.jsonをVS Codeで開いてください。
メモ帳で開いてしまい、開き方がわからない場合は右クリック→プログラムから開く→別のプログラムを選択を押してVS Codeを選択したうえで常に使うを選べば今後jsonという拡張子のフォルダを自動でVS Codeで開くようになります。
"description"と"name"の変更
- 二か所ある
"description"(説明文)と、"name"(アドオンの名前)を、好きな内容に書き換えてください。(例:"name": "練習用アドオンリソースパック")
"uuid"の変更(重要!)- 二か所ある
"uuid"は、このパックのアドレスのようなもので、必ず二か所とも別の一意性のある値である必要があります。 - 【手順】
- UUIDの値(例:
66c6e9a8-3093-462a-9c36-dbb052165822)を選択し、右クリックメニューを開きます。 - 下部にある「Generate UUID At Cursor」を選択し、新しいUUIDを生成します。
- もう一つの
"uuid"も、同じ手順で別の新しいUUIDに書き換えてください。
- UUIDの値(例:
- 二か所ある
4-2. ビヘイビアパック (behavior_pack/manifest.json) の編集
ビヘイビアパックのmanifest.jsonを開いてください。
"description"、"name"、"uuid"の変更- リソースパックと同じ手順で、
"description"、"name"、そして二か所の"uuid"をすべて新しいものに書き換えてください。("uuid"は必ず新しく生成してください)
- リソースパックと同じ手順で、
"dependencies"の削除- ビヘイビアパックには、リソースパックと紐づけるための以下の
"dependencies"ブロックが含まれています。 - このブロックは、「このビヘイビアパックはこのリソースパックとセットでしか使えないよ」という依存関係を定義していますが、今回はペアのUUIDを入れる必要がないため、一度すべて削除します。
- ビヘイビアパックには、リソースパックと紐づけるための以下の
JSON
"dependencies": [
{
"uuid": "66c6e9a8-3093-462a-9c36-dbb052165822",
"version": [0, 0, 1]
}
]
- 直前のカンマの削除(超重要!)
"dependencies"ブロックのすぐ上にあるカンマ (,) は、直後の要素と区切るためのものです。"dependencies"を消した状態でカンマが残っているとJSONのエラーになってしまうため、このカンマも必ず一緒に削除してください。
これで、ビヘイビアパックのマニフェストの準備も完了です。
5. マイクラにアドオンをインポートする
次に、作成した中身が空っぽのアドオンをマイクラ統合版にインポートしていきます。
5-1. ZIPファイルの作成
- ZIPファイルの作成
- デスクトップの
アドオンテストフォルダを開きます。 - 中の
resource_packフォルダとbehavior_packフォルダをまとめて選択します。 - 右クリックメニューから「圧縮」→「ZIPファイル」を選択します。
- デスクトップの
5-2. 拡張子が見えない場合の確認(補足)
ここで圧縮してできたファイルの拡張子を.mcaddonに変更しますが、もしファイル名に .zip の部分が表示されていない場合は、拡張子を表示させる設定が必要です。
- エクスプローラー右上の「表示」タブ(または四本線マークの「表示」)を選択します。
- 「表示」メニューから「ファイル名拡張子」にチェックを付けてください。

5-3. .mcaddonファイルの作成とインポート
- 拡張子の変更
- 作成された
圧縮〇〇.zipの名前を、〇〇.mcaddonに書き換えます。 - (例:
アドオンテスト.zip→アドオンテスト.mcaddon)
- 作成された
- インポート
- ファイル名がマイクラのロゴに変わったら、ダブルクリックで開くことで、マイクラ統合版にインポートすることができます。
6. ワールド内にデータを格納し、開発環境を完成させる
インポート後、普通にワールドにアドオンを適用すると、ワールドにアドオンが適用された状態になりますが最初の方に言っていましたが、まだ「引用して使用している状態」です。開発しやすいように、データをワールド内に格納しましょう。
6-1. ワールドへの適用
- 新規にスーパーフラットなど好きなワールドを作成(既存のものでも可)します。
- ワールドの設定画面から、追加したリソースパックとビヘイビアパックをワールドに適用します。
- ワールドに入り、一度マイクラを終了します。
6-2. データの格納(開発環境の完成)
- セーブデータフォルダを開く
- セーブデータへのショートカット(
com.mojang)を開きます。 - 中の
minecraftWorldsフォルダを開きます。
- セーブデータへのショートカット(
- ワールドフォルダの特定と名前の変更(推奨)
minecraftWorldsの中にあるフォルダを、更新日時順にして一番直近で開いたワールド(先ほどアドオンを適用したワールド)のフォルダを開きます。- ⚠️ [任意の手順] フォルダ名がランダムな英数字になっている場合、この段階で分かりやすい名前(例:
アドオン練習用ワールド_20XX_XX_XXなど)に変更しておくと、以降の作業で迷いにくくなります。
- アドオンのコピー&ペースト
com.mojangフォルダの中には、resource_packsとbehavior_packsというフォルダがあります。その中に入っている先ほどインポートしたアドオンのフォルダ(UUIDがフォルダ名になっているもの)をコピーします。- それを、手順2で開いたワールドフォルダ内の
resource_packsとbehavior_packsに、各々格納します。
📝 まとめと次回予告
お疲れ様でした!今回は、アドオン制作の最も基礎となる部分を乗り越えました。
- ✅ マイクラのセーブフォルダにアクセスできる環境を整備しました。
- ✅
manifest.jsonを編集し、空っぽの新しいアドオンを作成、ワールドに導入しました。 - ✅
ワールドのデータの中にアドオンを格納し、ワールドごとに直接データをいじれるようにしました。
次回以降はこの空っぽのアドオンが適用されたワールドがある前提で開発を行っていきます。サンプルワールドとして、この状態のワールドをエクスポートし、いつでも開発を始めれるようにしておくといいと思います!
次回は、いよいよこれらのツールと環境を使って、バニラのモブの挙動や見た目を書き換えるという、具体的なアドオン制作の第一歩を踏み出す予定です。お楽しみに!


コメント